2024年04月09日
レゾナック、川崎市と海洋プラ再生利用開始
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:レゾナック

 レゾナックは9日、川崎市と共同で、川崎港の海面清掃で回収した海洋プラスチックごみを、水素・アンモニアなどの化学品原料や炭酸ガスにリサイクルする実証実験を開始すると発表した。同社川崎事業所(神奈川県) の「プラスチックケミカルリサイクル事業」(KPR事業)で実施する。

 海洋プラスチックごみの多くは現在、リサイクルされず焼却処理されている。今回の取り組みは「プラスチック循環」を目指す取り組みの第一歩となる。

 川崎市は、清掃船を使い川崎港内を巡回して流木やごみなどを回収し、集められたごみを陸揚げ・分別して処理をしている。今回の取り組みでは、分別されたプラスチックをレゾナックが回収し、破砕・成形工程を経て、他の使用済みプラスチックと同様に、KPR プラントで高温でガス化して分子レベルまで分解し、水素と炭酸ガスにリサイクルする。

 海洋プラスチックごみの多くは、紫外線や風雨による損傷や汚れ、海水影響による塩分濃度などの性状の安定性といった点から、リサイクルされずに焼却されていた。レゾナックと川崎市は今後、リサイクルの難しい海洋プラスチックごみの資源化についても検討開始する。

ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1712642225.pdf