2024年04月11日
出光、北米SAF構築で全農グレインと協業
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:出光興産

 出光興産は11日、全農子会社である全農グレイン(本社:米国・ルイジアナ州)と、「SAF サプライチェーン構築の戦略的協力」に関する覚書(MOU)を締結したと発表した。
 持続可能な航空燃料(SAF)を製造する HEFA技術向けの多様な植物油原料確保を目的に、北米でのSAFビジネス展開を目指す。国内への植物油原料供給も視野に検討する。
 HEFAとは、廃食油や植物油などの脂肪酸エステルの水酸化により燃料を製造する技術のこと。
 また、SAFの需要拡大に対応するには、製造技術の確立とフレキシブルな原料調達が不可欠で、出光は、2030年までに年間50万KLのSAF供給体制構築を目標に掲げている。千葉事業所内ではGI基金を活用したATJ技術導入による実証生産を行い、徳山事業所内ではHEFA技術によるSAF製造を検討中だ。

 HEFA 技術には原料として植物油等が使用するが、SAF需要の世界的な拡大需要に対応していくには、HEFA原料油の確保が課題となる。今回、原料油の確保を目的に、米国で穀物メジャーに匹敵する大規模な事業展開を計画する全農グレインと協業することで、大豆油を中心とした植物油・その裏作でカバークロップ(緑肥)として栽培される非可食油糧種子由来の植物油の活用を検証していくことにした。

■全農グレインの概要
(1)所在地:米国ルイジアナ州 コビントン市
(2)代表者:社長&CEO チャールズ・コルバート
(3)事業内容:1979年に全国農業協同組合連合会グループの米国における日本向け穀物輸出基地として設立。保有する穀物輸出エレベーターや内陸集荷基盤の増強を図り、世界最大の船積能力を有する施設として強固な集荷・輸送・輸出の一貫サプライチェーンを構築。

ニュースリリース参照
https://www.idemitsu.com/jp/news/2024/240411.pdf