2024年04月15日
広島大、血中の老化因子とフレイル候補発見
【カテゴリー】:ファインケミカル
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 広島大学と国立長寿医療研究センターの研究グループは12日、血中の老化因子とフレイル( 加齢による心身の衰え )につながるバイオマーカー候補を発見したと発表した。
 
 フレイルは、要介護状態に至る前段階として位置づけられており、身体的脆弱性だけでなく、精神・心理的脆弱性や社会的脆弱性などの多面的な問題を抱え、近年、健康に対して障害を招く病態として注目されている。フレイルは適切に介入することで、進行を防ぐことができ、人々の健康寿命に大きくつながるとされ、早期診断やリスク評価が重要となっている。

 研究グループは今回、骨格筋量と従来から老化関連因子として報告されている4つの因子(GDF15, Adiponectin, CXCL9, Apelin)が、フレイル診断に役立つバイオマーカー候補になりうることを発見した。

 これらの知見は今後、フレイルの発症メカニズムの解明、リスク評価に関する研究に生かされ、今後のフレイルの予防法開発等につながるものと期待される。
 同研究成果は、老年病分野の国際専門誌 「Gerontology」(3月14日付)に掲載された。