2024年04月16日 |
九大、無線電力伝送システムの性能をAIで予測 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:九州大学 |
九州大学大学院システム情報研究院は15日、無線電力伝送システムの性能をAIで全面的に予測することに成功したと発表した。 近年、無線電力伝送システムは充電ケーブルが不要で、電気自動車、スマートフォン、医療機器のワイヤレス充電等に広く普及している。同研究院の研究チームは、無線電力伝送システムの周波数及び伝送距離に依存する電気特性を初めて人工知能(AI)を活用して予測することに成功し、システムの設計時間を短縮した。 これまで、無線電力伝送システムに関連した発受信器の設計では、AIによる予測システムの提案があったが、従来のAIモデルは伝送効率の予測に限られており、システムの複数の電気特性(動作周波数、結合など)を予測することは困難だった。 研究チームは、AI翻訳の概念から、発受信器のレイアウト、電気素子、伝送距離を周波数、および電気素子によって変化する電気特性(S-パラメータ)を「形」に「翻訳」した。提案のAIモデルが従来のモデルよりも多くの電気特性を予測・応用でき、システムの設計自動化を可能にした。 同研究の成果は米国誌「IEEE Transactions on Antennas and Propagation」(2024年3月7日)に掲載された。 <用語の解説> ◆ カップリングパフォーマンス :送信側と受信側の間の電磁結合による電気特性。 ◆ 無線電力伝送 :電力を物理的な接触なしで伝送する技術。 (詳細) https://www.kyushu-u.ac.jp/f/56843/24_0415_01.pdf |