2024年04月16日
大陽日酸、アンモニアからFCV用水素、実証成功
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:大陽日酸

 大陽日酸(本社:東京都品川区、永田研二社長)は16日、アンモニアから燃料電池自動車(FCV)向けの水素の製造実証に成功したと発表した。

 わが国政府は 2050年のカーボンニュートラル社会実現を目指し、GHG削減を目標に開発に取り組んでいる。 同社は2014年~18年にかけて、内閣府総合科学技術・イノベーション会議の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「エネルギーキャリア」の委託研究課題「アンモニア水素ステーション基盤技術」に参画し、窒素25%、メタン0.1%および水素74.9%の混合ガスから窒素100ppm未満、メタン1ppm未満の水素ガスを精製できる技術を確立した。
 
 SIP の取り組みでは、アンモニア分解ガスを模擬した不純物成分の少ない混合ガスを使用していたが、これらの水素ガス精製の知見を基に、今回、アンモニア分解炉と当社が開発した水素精製装置を組み合わせた水素製造試験により、製品水素が燃料電池自動車(FCV)用水素燃料に要求される規格(ISO 14687:2019 Grade D)を満たすことを実証し、アンモニアから水素を製造する装置開発に目途がついた。今後、アンモニアから水素ガスを製造する装置の商品化を進める。