2024年04月23日
無人航空機の日本発「衝突回避技術」ISO公開
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:NEDO

 NEDOは22日、「ロボット・ドローンが活躍する省エネ社会実現プロジェクト」の成果を基に、日本無線および三菱総研と共同でまとめた、無人航空機の衝突回避技術に関する国際標準化機構(ISO)の技術報告書(ISO/TR 23267)が4月15日に公開されたと発表した。

 同報告書は、無人航空機用衝突回避システムに関する規格「ISO/DIS 15964」の要求事項の根拠と位置づけられ、新たな国際標準の速やかな規格開発に貢献することで、無人航空機の社会実装加速が期待できる。
 
 ドローンのような小型~中型の無人航空機は、すでに農業分野などで利用が広がっており、今後も災害時の物資輸送や遭難者の捜索、物流インフラ用途での活用などに期待が大きい。だが一方では他の航空機との衝突回避技術をどう開発するかといった、安全利用策の確立が喫緊の課題となっている。
 
 NEDOは2023年10月に無人航空機の運航手順の規格に6ステップからなる基本的な衝突回避手順を規定した。さらにこの6ステップの手順を具現化する衝突回避システムとして、現在、ISO/DIS 15964の規格を開発中だ。
 ステップは(1)対象物の探知(レーダー)(2)ターゲットの認知(光学センサー)(3)回避機動(4)回避結果の確認(5)元ルートへの復帰(6)元ルートでの飛行、の6手順。探知認識距離は(1)の対象物の探知の場合2km、(2)のターゲットの認識は750m。
 今後、早期の国際標準化推進と国際的な社会実装への貢献が期待されるとしている。
 
ニュースリリース参照
https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101740.html