2024年05月23日
住化と東工大、強相関電子材料で2大成果
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:住友化学

 住友化学は23日、東京工業大学と共同設立した「住友化学 次世代環境デバイス協働研究拠点」が、次世代量子デバイスの重要材料の一つとして期待される強相関電子の実用化促進に向けた研究で、強相関電子系の一つである「マルチフェロイック材料」について、2件の革新的成果を得たと発表した。

■主な特徴
(1)今まで技術的に難しかった、マルチフェロイック材料の「微細化」に目途をつけた :超低消費電力で駆動する次世代メモリの実用化を促進する。
(2)マルチフェロイック材料における、高効率な「光触媒」としての機能を発見 :環境負荷低減につながる太陽光を用いた水質浄化システムの実現を図る。

 住友化学は同成果について、次世代環境技術に大きく寄与するもので、今後、同社は同技術分野におけるトップランナーとして、さらなる研究成果の拡大と早期の社会実装を目指すとしている。
 
<用語の解説>
◆「マルチフェロイック材料」 : 強誘電性、強磁性、強弾性などの「強的(ferroic)」な性質を複数併せ持つ物質をいう。電場を加えることよって物質の磁化が誘起される(電気磁気効果)など、従来材料とは異なる新奇な応答反応を示す 。

ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1716439191.pdf