2024年06月03日
東ソー、ポリウレタン硬化剤でGSC奨励賞
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:東ソー

 東ソーは3日、同社開発のイソシアネート製品の環境対応への貢献が評価され、(公社)新化学技術推進協会グリーン・サステイナブル ケミストリー ネットワーク会議(略称:JACI GSCN会議)が主催する第23回グリーン・サステイナブル ケミストリー賞(GSC賞)で「奨励賞」を受賞したと発表した。同社の「低温硬化ブロックイソシアネート」技術が評価された。

 イソシアネート(-N=C=O)基をブロック剤で保護したブロックイソシアネートは、ポリウレタン塗料用硬化剤として使用される。加熱によりブロック剤が解離し硬化反応が始まるため、可使時間に制限がなく、簡便に施工できる特長を有する。
 近年、世界的に脱炭素化が加速する中、CO2排出抑制のため塗装工程の熱エネルギー削減要求が高まっており、より低温で硬化するブロックイソシアネートが求められている。だが、硬化温度を下げると常温でも硬化反応が進み、可使時間が制限されるという課題があった。
 
 東ソーは今回、ブロック剤の解離触媒に着目し、感温性のあるアミン触媒とブロック剤を組み合わせて、80℃硬化が可能な低温硬化ブロックイソシアネートを開発した。現在、環境対応が課題となっている自動車塗装への応用や、木材、プラスチック等、耐熱性が低い素材への展開など、用途開発を進めている。

ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1717381531.pdf