2024年06月04日
伊藤忠など、北九州の水素・アンモニアFS開始
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:伊藤忠商事

 伊藤忠商事は、福岡県水素拠点化推進協議会の参画メンバーとして、北九州市響灘臨海エリアを中心とした水素・アンモニアのサプライチェーン構築に関する実現可能性調査(FS)を開始した。

 水素・アンモニアは燃焼時にCO2を排出しないため、カーボンニュートラル社会の実現に向けたエネルギーとして注目されている。水素は、発電や船舶・自動車などの燃料およびe-methane(合成メタン) 製造に使用可能な一方、密度が低く体積が大きいため、長距離の大容量輸送には適さず、地産地消が効率的だ。
 
 協議会では、海外からのアンモニア調達、アンモニアクラッキングや地域資源を活用した響灘臨海エリアでの水素製造およびパイプラインを通じた近隣需要家への供給、という水素・アンモニアのサプライチェーン構築に関する調査を実施する。
 
 伊藤忠は、(1)本調査の全体の取りまとめ(2)海外のアンモニア製造・供給(3)日本コークス工業と共同でアンモニア貯蔵・供給を担う計画だ。
 
 北九州響灘臨海エリアは半径10~15㎞圏内に鉄鋼・化学・発電・ガス等の脱炭素化が課題となっている多様な産業が集積し、パイプラインを通じた効率的な水素・アンモニア配給が可能だ。エリア内では2030年に水素換算で約9万トン、2040年には約70万トンの水素・アンモニアの需要が見込まれている。

ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1717486159.pdf