2024年06月10日 |
帝人、ポリカーボ樹脂 シート・フィルム増強 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:帝人 |
帝人は10日、次世代自動車向けに需要拡大が見込まれる、ポリカーボネート樹脂「パンライト」のシートおよびフィルムについて、供給能力増強のため、松山事業所(愛媛県)に新しい生産ラインを立ち上げると発表した。6月17日から生産開始する。年産能力1350トンとなる。2027年度には年間25億円の売上げをめざす。 自動車業界は現在、自動運転化や電動化など、100年に1度といわれる変革期を迎えている。自動車の性能だけでなく、内装の高品質化や優れたデザイン性も求められている。電気自動車(EV)などの場合、光を透過して必要な時に情報を表示するタッチパネルや、フロントガラスに映像を投影するヘッドアップディスプレイといった光学機器の採用が増えている。これらの機器には、耐衝撃性や透明性に優れたポリカーボネート樹脂製のシートやフィルムが用いられる。 新生産ラインでは、従来品よりも平滑性や表面硬度に優れた厚み100 ミクロンから500 ミクロンのシートおよびフィルムの製造が可能となる。特に、シートやフィルムの製造工程で生じる微細な歪みなどを抑えた平滑性の高さは業界最高水準となる。加工もしやすく複雑な形状にも対応できる。今後は自動車業界向けだけでなく電気・電子機器分野向けにも市場展開していく方針だ。 <ニュースリリース参照> https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1717991324.pdf |