2024年06月14日 |
九大、鳥インフルエンザはハエが運び屋 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:九州大学 |
九州大学大学院 農学研究院の藤田龍介准教授らの研究グループは14日、2022年から2023年の冬シーズンに高病原性鳥インフルエンザが頻発した鹿児島県出水市で、冬に活動が活発なハエとウイルスの関係について調査した結果、鳥インフルエンザが流行している地域ではハエがウイルスの運び屋となっていることを突き止めたと発表した。 オオクロバエは冬季に活動が活発となるハエで、動物の死骸や糞を食べる。今回調査で、感染した鳥の死骸や糞を食べたオオクロバエが、高病原性鳥インフルエンザを取り込んで飛び回っていることを明らかにした。 藤田教授らの今回の発見は、鳥インフルエンザの伝播経路の一つを明らかにしたものだが、今後の防疫対策の構築に役立つと期待される。 本研究成果は英国の雑誌「 Scientific Reports 」( 2024年4月30日 )に掲載された。 <用語の解説> ◆高病原性鳥インフルエンザ :インフルエンザAウイルスのうち、鳥類に感染し高い病原性を示すウイルスによって発生する感染症。H5N1亜型インフルエンザウイルスなどが知られる。日本には主に野鳥によって晩秋に持ち込まれ、冬季に流行する。 |