2024年06月17日
菱商など4社、千歳・グリーン水素共同検討
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:三菱商事

 三菱商事、高砂熱学工業、北海道電力、エア・ウォーター北海道の4社は17日、北海道千歳エリアにおけるグリーン水素供給について、共同検討のための協定を締結したと発表した。

 水素は燃焼時にCO2を排出しない次世代エネルギーとして注目され、日本政府の「水素基本戦略」(2023年6月)の中でも、水素は燃料としてだけでなく、アンモニアやメタノールなどの化学品原料としても活用できると期待している。

 4社が事業化を目指す千歳エリアは、北海道の空の玄関口である新千歳空港や、多くの企業群が集積している工業団地を有している。さらに、次世代半導体の量産製造拠点としての立地も決定していることから、脱炭素化の手段としてグリーン水素の活用ニーズが見込まれている。また、千歳市は、2022年2月に「千歳市ゼロカーボンシティ宣言」を表明し、2050年までにカーボンニュートラルを実現するため、グリーン水素の地産地消を目指している。

 また、今回検討に関連する事業性調査(FS)「千歳市内でのグリーン水素供給ならびに道内他拠点との連携を見据えたインフラ整備に関する調査事業」は24年5月31日付で、資源エネルギー庁の「非化石エネルギー等導入促進対策費補助金(水素等供給基盤整備事業)」の対象として採択されている。
 4社は、今後、協定に基づき、地産地消型のグリーン水素供給に向け、需要家ニーズも踏まえて、水素製造・貯蔵サイト候補地の検証や輸送方法など最適な供給方法の検討を進めていく方針だ。