2024年06月25日
東北大、植物のストレス状況を瞬時に可視化
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 世界的な人口増加で食糧の増産が求められているが、農作物は気候変動の影響を受けやすく、渇水などのストレスに弱い。農作物がどれだけストレスを受けているのかが分かれば、迅速な対応が可能になる。
 東北大学大学院 生命科学研究科の彦坂幸毅教授は、光を波長ごとに分光して撮影するハイパースペクトルカメラを使い、植物の光合成速度やストレス状況を、葉の脱落や色素量が低下する前に迅速・高精度に評価する手法を開発したと発表した。
 研究には、光化学反射指数(PRI)と呼ばれる反射スペクトル指数を利用した。PRIは、葉のストレス状況が悪化すると値が変化する指数だが、これまで野外での計測方法として実用化されていなかった。
 今回、野外のPRI計測を阻害する要因を特定し、植物のストレスを評価すべき葉を識別・抽出する方法を開発することで、葉が重なり土壌なども映るような圃場の計測において高精度なストレス推定を可能にした。この手法を応用することにより、迅速なストレスへの対処を可能にし、収量増加につながると期待される。
 同研究成果はは6月18日に科学誌「Scientia Horticulturae」電子版に掲載された。

(詳細)
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20240624_02web_PRI.pdf