2024年06月28日 |
京大、休眠細胞の目覚めの仕組みを発見 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:京都大学 |
京都大学 生命科学研究科の近藤特定准教授、酒井啓一郎研究員(現ニューヨーク市立大学)らの研究グループはこのほど、休眠した酵母細胞内の流動性に着目し、休眠時の細胞質は流動性が低いが、目覚めとともに急速に流動化する仕組みや、その流動化に必要な一連の分子経路を解明したと発表した。 細胞は外界からのストレスに耐えるための様々な仕組みを備えている。そのひとつとして、一時的に成長・増殖を止めた細胞状態の「休眠(Dormancy)」が知られている。休眠細胞は、細胞内に乾燥保護機能を持つ化合物を蓄積し、また、細胞膜上を硬い殻のような構造で物理的に覆うことで高いストレス耐性を獲得している。 身近な例では、植物は種子を作ることで休眠し、乾燥などの生存に不利な環境であっても長期にわたって生き続けることができる。だが、目覚めの過程において細胞内でどのような仕組みが働いているのかについては、よくわかっていなかった。 同研究成果は6月18日に、国際学術誌「PNAS(米国科学アカデミー紀要)」にオンライン掲載された。 (詳細) https://www.kyoto-u.ac.jp/sites/default/files/2024-06/web_2406_Sakai_PNAS-d88233ab9d388fa12da67f40090b5ed0.pdf |