2024年07月02日 |
東北大、遺伝子発現を自在に制御できる新規人工核酸開発 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:東北大学 |
人工遺伝子を用いたタンパク質の研究が盛んだが、東北大学 多元物質科学研究所の岡村秀紀助教らの研究グループは2日、特定の化合物の添加に応答して、遺伝子発現を可逆的に制御可能な人工核酸の開発に成功したと発表した。遺伝子発現を自在に操れる新規人工核酸を開発した。 これらの人工核酸は、ホスト--ゲスト相互作用による可逆的な結合を通じて二重鎖の解離と形成を制御することにより、転写過程のOFF--ONを精密に切り替える。研究で用いたホスト-ゲスト相互作用は、生体条件下でも機能する。そのため、本人工核酸を用いることで、生体深部における遺伝子発現制御を実現できる可能性があり、遺伝子発現を基盤とするバイオテクノロジーや治療法の高精度化につながることが期待される。 本研究成果は、科学誌「Journal of the American Chemical Society」オンライン版(2024年6月28日)に掲載された。 <用語の解説> ◆ホストーゲスト相互作用とは :ホスト(受容体)分子とゲスト(リガンド)分子の間で起こる特異的な相互作用のこと。ホスト分子とゲスト分子は、静電相互作用やファンデルワールス相互作用といった非共有結合によって結合するため、可逆的な結合性を示す。 ニュースリリース参照 https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20240702_01web_dna.pdf |