2024年07月08日 |
京大、ブロックチェーンのトリレンマ数式発見 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:京都大学 |
京都大学 学術情報メディアセンターの首藤一幸教授らの研究グループは、ブロックチェーンのトリレンマを表現する数式を発見したと発表した。 具体的には、Proof of Work型のブロックチェーン(例:Bitcoin)で、安全性を下げるフォークという現象が起きる確率の逆数を安全性の指標とした場合に、その項と、性能を表す項、分権性を含む項、それら3項の積が一定である、つまり3項がトレードオフであるという数式を得た。 ブロックチェーンのトリレンマは、2017年に提唱され、開発者・研究者の間で広く信じられている。 これは、性能(scalability)と安全性(security)、分権性(decentralization)の3つにはトレードオフがあり、同時には2つまでしか成立しないという経験則。ただし、あくまで経験則であり、これまで数理的に表現されたことはなかった。 本研究成果は、2024年6月5日に、国際学術誌「IEEE Access」にオンライン掲載された。 (詳細) https://www.kyoto-u.ac.jp/sites/default/files/2024-06/web_2024.05.21_Shudo_IEEE_Access-b50832d13de7a2cf52b2305d72b96a2d.pdf <用語の解説> ◆トリレンマとは :三つの解決策または選択肢がある中、どれも受け入れられないような状況を指す。この用語は、「tri(三つ)」と「dilemma(ジレンマ:好ましくない二者択一を迫られる窮地)」から作られたもので、究極の選択肢を課せられた状況を表す。 |