2024年07月12日

シンガポールの水素プロジェクト実証運転開始

【カテゴリー】：行政/団体 【関連企業・団体】：千代田化工建設

千代田化工建設は12日、シンガポール PSA Singapore 社（ PSA ）が運営する世界最大規模の港湾内のコンテナヤードである Pasir Panjang Terminal に同社が提供した小型脱水素装置を設置し、シンガポール国外からの輸入水素を用いた大型燃料電池車への水素利活用プロジェクトの実証運転を開始したと発表した。 　同社は2022 年からシンガポールの南洋理工大学( NTU )と共同で、千代田のSPERA 水素技術を基にした脱水素触媒改良に関する研究開発プロジェクトを進めてきた。 　日本・シンガポール両国共同の同プロジェクトは、シンガポール政府が低炭素社会実現に向けて開始した低炭素エネルギー研究助成イニシアティブ（LCER FI）の助成を受けて実現した。 　NTU/PSA/千代田がそれぞれの役割を One Team で全うし、今回の実証開始となった。 　水素キャリアであるメチルシクロヘキサン（MCH）をシンガポール国外から ISO タンクコンテナで運搬し、現地に設置された地上タンクへ貯蔵する。次に脱水素触媒を充填した小型脱水素装置で MCH から水素を抽出する。その後、燃料電池車用向け高純度水素へ精製し、水素充填装置内で蓄圧し、ディスペンサーを通して大型燃料電池車に製品水素を充填する。千代田が提供した小型脱水素装置は、国内で製造/組立したもので、コンテナ船で輸送後、現地での据付、スキッド間の配管やケーブル接続など、最低限の現地工事で設置することが可能だ。 　 ニュースリリース https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1720748221.pdf