2024年07月16日
阪大など、狙った材料の温度を1千万分の1秒で計測
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 大阪大学、北海道大学などの共同研究グループは16日、レザー光を使い、狙った材料の温度を1千万分の1秒で非破壊計測することに成功したと発表した。
 同大学レーザー科学研究所の余語覚文教授を中心とする量子科学技術研究開発機構と北海道大学、日本原子力研究開発機構などの共同研究グループが、従来手法で数分~数時間かかっていた計測時間を1秒に短縮した。
 強いレーザー光で中性子を生成し、中性子共鳴吸収を用いて、特定の元素の温度の瞬間的な非破壊計測の原理を実証した。タンタルと銀の試料を設置して中性子を透過させることで、元素の種類を識別し、また、タンタルのみ温度を最大摂氏 620 度まで上げると、タンタルの信号だけが温度に対応して変化することを確認した。
 従来の典型的な加速器駆動中性子源を用いた場合に数分から数時間の計測時間が必要だったデータが、わずか約1千万分の1秒で得られた。動作中の電池や半導体デバイス内部の異常検出・性能向上試験が可能になる。
 同研究成果は、シュプリンガー・ネイチャー社の科学誌「Nature Communications」(7月12日付)に公開された。
 
 ニュースリリース参照
 https://www.hokudai.ac.jp/news/pdf/240716_pr.pdf