2024年07月22日

積水化学、タイに合わせガラス用中間膜増強

【カテゴリー】：経営 【関連企業・団体】：積水化学工業

積水化学 高機能プラスチックスカンパニー（プレジデント：清水郁輔氏）は22日、今般、タイ（ラヨン県）の合わせガラス用中間膜の生産拠点に「新製膜ライン」を増設すると発表した。投資額は約80億円。自動車700万台分/年の生産設備を増強する。稼働開始は2026年度下期の予定。 　新製膜ラインではヘッドアップディスプレイ（HUD）用くさび形中間膜を中心とした、高機能製品群（N-HPP）を生産する計画だ。 　同社は、自動車向けの中間膜市場の世界最大手メーカー。自動車産業は今後も年率1～2％程度で成長し、2030年には98百万台（2023年90百万台）に達すると予想されている。新エネルギー車（EVなど）へのシフトも加速している。合わせガラス用中間膜は、フロントガラスだけでなくサイドガラスやルーフガラスなどにも使用範囲が広がりつつあり、自動車生産台数を上回る需要拡大が見込まれている。 　同社はこうしたニーズを背景に、2017年下期にメキシコ工場（モレロス州）で遮音中間膜、2020年下期にオランダ工場（ルールモンド市）でHUD向けくさび形中間膜の本格的な生産を開始した。そして今回、タイにHUD用くさび形中間膜、カラー/デザイン中間膜を中心としたN-HPPの生産ラインの増設を決めた。 ＜用語の解説＞ ◆　N-HPP：New-High performance productsの略。従来の高機能膜から遮音膜を除き、それ以外のHUD用、遮熱、カラー/デザイン膜を総称していう。 ニュースリリース https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1721620748.pdf