2024年07月25日 |
京大、新型コロナ増殖に重要な宿主因子発見 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:京都大学 |
京都大学の酒井まどか医生物学研究所特定助教らの研究グループは23日、CRISPR-Cas9を用いたヒト全ゲノムスクリーニングにより、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の増殖に重要な宿主因子としてTRIM28、TRIM33、EHMT1、EHMT2を同定したと発表した。 同定した4つの遺伝子をノックアウトした細胞を用いた解析により、TRIM28はSARS-CoV-2の粒子形成、TRIM33、EHMT1、EHMT2は同ウイルスの転写または複製過程に関与することが示された。またEHMT1/2の選択的阻害剤であるUNC0642は同ウイルスの増殖を著しく抑制し、ハムスターモデルにおいても有効性を示した。この発見は、新型コロナウイルスの新たな治療法の開発に貢献することが期待される。 本研究成果は、2024年7月7日に、国際学術誌「iScience」にオンライン掲載された。 <用語の解説> ◆CRISPR-Cas9 :遺伝子編集技術の一つで、二本鎖DNAを切断してゲノム配列の任意の場所に欠失、置換、挿入することができる。 (詳細) https://www.kyoto-u.ac.jp/sites/default/files/2024-07/web_2407_Makino_iScience-95497f37350588544d6785e70104db02.pdf |