2024年07月26日 |
伊藤忠、ベオグラードで廃棄物処理発電 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:伊藤忠商事 |
伊藤忠商事は26日、水・環境インフラ大手の仏・ヴェオリア社および欧州の投資ファンドと3社合弁で設立した、ベオグラード廃棄物処理・発電PPPプロジェクト事業会社「BEO CISTA ENERGIJA.(BCE)」の廃棄物処理発電施設が竣工し、今後25年間にわたる商業運転を開始したと発表した。 セルビア共和国の首都ベオグラード近郊にあるVinCa(ヴィンチャ)廃棄物埋立場では、適切な処理がされないまま廃棄物を埋立処理することにより約45年間にわたり合計約9,000万トン(CO2換算)の温室効果ガス( GHG )が排出されてきた。漏れ出た汚染水がドナウ川や流域の環境を汚染するなどの問題もあった。 BCEは世界銀行グループである国際金融公社・欧州復興開発銀行・オーストリア開発銀行が提供するプロジェクトファイナンスを活用することで、2017年9月にベオグラード市政府との間で、セルビア共和国初となる統合型廃棄物管理システムの開発及び建設契約を締結した。 竣工した廃棄物処理施設は、ベオグラード市全体で排出される一般廃棄物の約7割に相当する年間34万トンを焼却処理する能力を有し、焼却時に発生するクリーン電力と熱エネルギーを回収することで、同市の総世帯数の5%相当、約3万世帯に電力、また10%相当の約6万世帯に熱暖房を供給する。さらに、既存の埋立場から発生するメタンガスを活用したメタンガス発電施設や、埋立場から排出される汚染水の処理、建設廃材からのリサイクル品の回収処理なども行っていく計画だ。 |