2024年07月26日
東北大、メダカは素早い体色変化で「威嚇」
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東北大学

 東北大学生命科学研究科の竹内秀明教授らの研究グループは26日、メダカの一種、セレベスメダカの体色変化が、環境に応じてカモフラージュとコミュニケーション手段の二つの機能を果たすことを明らかにしたと発表した。また、セレベスメダカはカモフラージュの体色変化がコミュニケーション手段として「転用」されたことも示唆された。
 セレベスメダカを背景が暗い環境で集団飼育すると、一部の個体の尾ビレで黒色模様が確認された。黒色模様を持つオスは攻撃性が高く、黒色模様を持たないオスやメスから攻撃されにくくなった。
 背景が明るい環境下では黒色模様を持つオスが消失し、集団内での攻撃行動も生じないことから、セレベスメダカは環境に応じて黒色模様を威嚇シグナルとして用いることが判明した。
 将来的に、体色変化を介した背景へのカモフラージュ能力がコミュニケーション手段として進化したプロセスの解明が期待される。
 本研究成果は2024年7月24日に学術誌Biology Lettersに掲載された。

ニュースリリース参照
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20240726_01web_medaka.pdf