2024年09月02日
京産大・京セラなど、世界初大型望遠鏡開発へ
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:京セラ

 京都産業大学は2日、世界初となるファインコージライト(熱膨張係数の小さいセラミックス)の大型軽量化鏡を搭載した反射望遠鏡実現のため、京セラおよびフォトクロス両社との3者協業で取り組む包括協定を締結すると発表した。
 
 3者の研究チームは現在、同大神山(こうやま)天文台に設置されている望遠鏡(荒木望遠鏡)の集光鏡を従来のガラス鏡から、軽量のセラミック鏡に変換する計画を進めている。周囲の温度変化によって形状変形がほとんど生じない京セラ開発のファインコージライトを用いたいた大型・非球面凹面鏡(および小型凸面鏡)の製作を同社が担当し、光学機器メーカー・フォトクロスが鏡面形状の精密検査・測定および集光鏡の保持機構の開発を担当する。

 次世代の地上大望遠鏡(口径30メートル以上)や宇宙望遠鏡に搭載する赤外線観測機器には、大きな温度変化が存在する環境下でも安定した、極めて精度の高い光学系が必要となる。神山天文台では、反射光学系に京セラのファインコージライト素材を使った次世代赤外線高分散分光器の実現に向け、フォトクロスを含む3社協働で取り組む。

ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1725259653.pdf