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2024年09月05日 |
名大、海洋汚濁ミヅヒキゴカイ12種と判明 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:名古屋大学 |
名古屋大学大学院 理学研究科の自見直人講師は5日、海洋研究開発機構(JAMSTEC)および北海道大学との共同研究で、海の有機汚濁の指標種とされているミズヒキゴカイは1種が12種に分かれることがわかったと発表した。このため環境指標として一括に使うことは適していないことを新たに発見した。また、その12種のうち10種は新種でありそれぞれ生息環境が異なっている。ひとくくりにすることが不適切であることを証明した。 ミズヒキゴカイは日本の沿岸にふつうに生息しており、図鑑や水族館でも見ることができる。海の汚い場所の指標種とされ、環境アセスメントにおいてミズヒキゴカイが出現した場合、汚い海域であると判断する、というように用いられてきた。だが、実際は複数種が含まれており、住む環境も一様ではない。 北海道から沖縄まで日本中のミズヒキゴカイを集め、生息環境データを取得してみた。その結果1種が12種に分かれ、そのうち10種は新種であり、生息環境も異なることが明らかとなった。今後、同研究を基に環境アセスメントに用いられる環境指標種の運用が正確な分類学的・生態学的な研究に基づいて行われていくことが期待される。 同研究成果は9月5日、日本動物分類学会発行「Species Diversity」にオンライン掲載された。 ニュースリリース参照 https://www.hokudai.ac.jp/news/pdf/240905_pr.pdf |