2024年09月10日
東北大、生体材料で歯周組織の再生治療可能に
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東北大学

 歯と骨の欠損部に生体材料(人工骨)を埋め込んで骨再生を行い、歯科用インプラント(人工歯根)を植える治療はすでに臨床応用されている。だが、骨が欠損した部分に天然歯が隣在する場合の、再生した骨と歯との関係については未確認のままだった。
 東北大学大学院 歯学研究科の山内健介教授らのグループは9日、生体材料によって再生された骨と天然歯根の間に、正常な歯周組織が再生されることを発見した。これにより、顎骨病変を摘出した際に、それに隣在する天然歯が骨の支持を失っても、生体材料を埋め込むことで、歯根周囲の硬組織(骨)と軟組織(歯根膜)が同時に回復して正常な状態で長期保存が可能となる。また、歯周病の進行で歯根が露出した場合にも、本材料を応用した歯周組織の再生治療が期待できる。
同成果は8月26日付「Journal of Oral and Maxillofacial Surgery, Medicine, and Pathology」にオンライン公開された。

ニュースリリース参照
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20240909_01web_collagen.pdf