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2024年09月20日
東北大「産後うつ」生じやすい遺伝子を特定
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:東北大学

 日本では約15%の妊産婦が産後うつの状態になると試算されているが、実態はほとんど知られていない。産後うつに関連する遺伝子等の研究もなかった。

 東北大学と名古屋大学の研究グループは、東北メディカル・メガバンク計画による三世代コホート調査と、名古屋大学に登録された周産期女性を調査対象として、産後うつに関連する遺伝子座を明らかにするためのゲノムワイド関連解析( GWAS )を行った。

 まず、産後うつのGWASに最も影響の大きい交絡因子として、出産回数および同居する家族の人数を特定した。基本的属性である年齢とともに、この2つの要因を交絡因子として調整した上で、産後うつに相関するゲノム多型を特定するためのGWASを実施した。その結果、産後うつに有意に相関する8つの遺伝子座を特定した。この8つの遺伝子座が有意に相関することを特定した。

 これらの遺伝子座は、他の精神疾患との関連が報告されており、産後うつの罹患リスクと他の精神疾患の罹患リスクの共通性が示唆された。これらの知見は、今後、産後うつの病因解明を進める上で有力な手がかりとなり、産後うつのリスク評価に基づいた対策の検討につながると期待できる。
 本成果は9月18日、精神医学専門誌 Psychiatry and Clinical Neurosciences に掲載された。

(詳細)
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20240919_01web_postpartum.pdf





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