2024年09月20日 |
京大など、先天性筋疾患の原因を解明 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:京都大学 |
京都大学薬学部の小川治夫准教授、順天堂大学の村山尚准教授らのグループは19日、東京慈恵会医科大学、昭和大学との共同研究で、1型リアノジン受容体(RyR1)のS5膜貫通セグメント(S5)による新たな制御機構を発見したと発表した。 RyR1は骨格筋筋小胞体のカルシウム遊離チャネルで、その遺伝子変異は先天性筋疾患の原因となる。S5はチャネルポアの形成には重要と考えられてきたが、活性制御に対する作用は不明だった。 研究グループは、S5に存在する疾患変異を機能解析することで、S5がチャネル活性を正と負の二面で制御する、いわゆる「一人二役」を担っていることを発見した。本成果は筋疾患発症機構を解明するとともに、新規治療薬創製の可能性を示すものとなる。 村山准教授は「疾患変異はタンパク質の機能や動作原理を解く重要なカギとなる。本研究では機能解析と構造解析の組み合わせにより、S5の新しい役割を解明することができた」と話している。 本研究成果は国際学術誌「Communications Biology」(2024年9月18日付)にオンライン掲載された。 ニュースリリース参照 https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2024-09-19 |