住友化学工業

CHEMNET TOKYO

2024年10月01日
北大、函館湾プランクトンのメカニズム調査
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:北海道大学

 北海道大学大学院 水産科学院の笠井亮秀教授らの研究グループは1日、北海道・函館湾の植物プランクトンの組成と発生メカニズムについて、2年間にわたる調査結果を発表した。
 函館湾は津軽海峡に面し、恒常的に暖流と沿岸河川の影響を受ける海域として知られる。植物プランクトンは好適環境が種によって異なるため、海洋環境の変化により種組成も変化する。また、函館湾では、2015年からほぼ毎年秋に赤潮が発生しているが、これらプランクトンの発生と海洋環境との関係については十分に理解されていなかった。
 研究グループは2020~22年にかけて毎週、海洋環境と植物プランクトン組成を調査した。その結果、植物プランクトン組成の長期的な季節変化は水温によって説明でき、1-2週間程度の短期的な変化は、大気由来の影響(降雨、日射、風)で説明できることを解明した。さらに、2021年8月末から2022年1月まで、高いアンモニア塩と曇りが続いたことで、カレニアミキモトイ赤潮が長期化していたことを明らかにした。これらの研究成果は、今後の気候変動に対する海洋生態系の応答と赤潮発生予測構築に貢献する知見となる。
 なお同成果は専門誌「Regional Studies in Marine Science」(24年8月27日付)にオンライン掲載された。

ニュースリリース参照
https://www.hokudai.ac.jp/news/pdf/241001_pr2.pdf





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