住友化学工業

CHEMNET TOKYO

2024年10月07日
北大、温暖化とプランクトンへの影響解明
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:北海道大学

 北海道大学水産科学研究院の山口篤准教授らの研究グループはこのほど、海産動物プランクトンの複数種の成長速度を同時に評価できる新規飼育法を開発、さらに同法を用いて、局所的に出現する北太平洋亜寒帯域に優占するカイアシ類3種の成長速度は、水温に伴う応答に差があり、種によって至適水温が異なることを明らかにした。

 近年の地球温暖化による海洋への影響は、海洋熱波という形で現れる。海洋熱波による海洋生態系の変化は、世代時間の短いプランクトンにまず表れるため、水温とプランクトンとの間にどのような関係があるのかを明らかにするのは、喫緊の研究課題となっていた。
 
 研究グループは水温が動物プランクトンの成長速度に及ぼす影響を評価する新規飼育法を開発し、北太平洋亜寒帯域における動物プランクトン相に優占するカイアシ類3種の成長速度に与える水温の影響を明らかにした。カイアシ類2種の成長速度は水温上昇により早くなっていたが、1種の成長速度は高水温により低下していた。このような水温に対する成長速度応答の種間差は、至適水温の種間差の反映と考えられる。

 同研究成果は、10月2日公開の「Frontiers in Marine Science」誌にオンライン掲載された。
 
ニュースリリース参照
https://www.hokudai.ac.jp/news/pdf/241002_pr.pdf





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