2024年10月15日
出光など3社、CO2回収・貯留設計、受託契約
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:出光興産

 石油資源開発(JAPEX)、出光興産、北海道電力の3社は15日、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)と「先進的CCS事業に係る設計作業」に関する委託契約を締結したと発表した。

 これにより2030年度までのCCS事業開始に向けて、23年度に実施した事業性調査に続き、「CCSバリューチェーンにおける設計作業」および「CO2貯留予定地の貯留ポテンシャル評価作業」に本格着手する。プロジェクトは3社が共同で苫小牧エリアにおけるCCS事業に応募し、選定された。

 今後、3社は、「CCSバリューチェーンにおける設計作業」として、CO2分離・回収、CO2輸送・貯留に関して、事業実施判断に向けて具体的な技術検討を進める。
 具体的には、CO2分離・回収を出光と北海道電力、CO2輸送・貯留については、JAPEXが各排出源と貯留候補地をつなぐパイプラインや設備の設計作業等を担う。また、2030年時点におけるCO2貯留量年間約150~200万トンの目標に向けて、苫小牧エリア海域を対象とした深部塩水層への圧入やモニタリングに必要な設備の設計作業等をJAPEXが実施する。

 「CO2 貯留予定地の貯留ポテンシャル評価作業」としては、JAPEX が試掘に係る準備作業と、試掘作業に係る資機材調達・保管計画の策定、試掘井掘削作業、試掘によって得られたデータの分析・評価作業を進める。
 3社は、2030年までのCCS事業開始を目指すとともに、「2050年カーボンニュートラル社会」実現に貢献するため、将来的なハブ&クラスター型のCCUS事業への拡大を視野に取り組む。

ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1728967564.pdf