2024年10月29日
東ソー、GaNスパッタリングターゲット材、製造開始
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 東ソーは29日、窒化ガリウム(GaN)スパッタリングターゲット材を独自開発するとともに、グループ企業の東ソー・スペシャリティマテリアル(本社:山形県山形市)で製造開始したと発表した。

 GaNは、照明向けLEDや小型急速充電器向け部品などに用いられる半導体薄膜材料で、既存材料よりもエネルギー損失が低く省エネ効果に優れることなどから、データセンター向けパワー半導体、ウエアラブルディスプレイ向けマイクロLEDなどの用途で市場成長が見込まれている。

 GaN半導体製造時の薄膜形成方法は現在、CVD法(気相成長法)が主流だが、使用する設備や材料のコストが高いことが課題だった。同社はこの課題を解決するため、製造コストの低いスパッタリング法への置換えに向けたターゲット材を開発した。

 新たに開発したGaNターゲット材は、独自の合成・焼結技術による純度の高さに特徴を有し、CVD法と同等の高結晶性GaNの成膜が可能だ。現在、装置メーカーによる評価が進んでいる。大学などからの研究向け引き合いも活発化している。

ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1730176070.pdf