2024年11月11日

AGCとNEC「景観と環境」配慮/5G基地局実証

【カテゴリー】：行政/団体 【関連企業・団体】：AGC

AGCは11日、NEC（日本電気）と共同で、建材一体型太陽光発電ガラス（ BIPV ）と、ガラスアンテナを活用した、屋内設置可能な「景観配慮型サステナブル基地局」の実証実験を行い通信性能を確認したと発表した。 近年、モバイル通信インフラの需要が増え、5G/6Gにおいてスモールセルの普及やそれに連動した多セル化が進んでいるが、増加する基地局の設置場所の確保や基地局の外観が景観に影響を与えることが、事業者側の課題になっていた。両社は今回、BIPVと透明なガラスアンテナを組み合わせた、「景観配慮型サステナブル基地局」の有効性を実証、確認した。 ■景観配慮型サステナブル基地局の概要 　景観配慮型サステナブル基地局は、「BIPV」と「ガラスアンテナ、無線機（RU : Radio Unit）」によって構成される。建物の窓ガラスの屋内側にBIPVとガラスアンテナを設置し、室内にRUを据えることで、屋外に通信エリアを形成する。これにより、周囲の景観を損なわずに基地局を設置することが可能となる。太陽光エネルギーを利用することで、モバイルキャリアのカーボンニュートラル取り組みにも貢献する。 　今回、両社はNEC玉川事業場内でNEC製の5G基地局とAGC製のBIPVおよびガラスアンテナの組み合わせによる「接続実証」を行い、以下の3点を確認した。 （1）オフィスビルの窓に設置したBIPVにより発電された電気を用いた5G基地局の起動および継続的な稼働 （2）5G端末を用いて通信ができること、およびスループット（単位時間当たりの処理能力） （3）特定エリア内の電波強度やカバレッジを示す電波伝搬ヒートマップおよびアンテナ特性 　両社は今後基地局の設置容易性をさらに高め、再生可能エネルギーの活用に貢献していく方針だ。 　 ニュースリリース https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1731293286.pdf