住友化学工業

CHEMNET TOKYO

2024年11月14日
東レ、下廃水再生水から超純水製造のRO膜発売
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:東レ

 東レは14日、半導体分野等での超純水製造に向けて、下廃水再生水を原水とした場合に求められる尿素の除去性を2倍に高めた中性分子除去・低圧逆浸透(RO)膜エレメント「TBW-XHRシリーズ」を11月から国内水処理エンジニアリング会社向けに先行販売開始すると発表した。

 世界各地で水不足が深刻化する中、半導体メーカー各社は、大量の超純水を使用する半導体製造工程において、工場内廃水の再利用率を高める取り組みに加え、半導体製造に用いる超純水の水源として、現状の水道水に代わる下廃水再生水の活用や海水の利用拡大を検討している。

 これら多様な原水から超純水を製造するには、水中に含まれる塩分だけでなく、シリカやホウ素、尿素、アルコールなどを除去する技術が必要となる。特に尿素は、飲料用途で問題となるだけでなく、超純水中に含まれる場合、半導体製造の露光工程でトラブルを起こすため、尿素を高効率で除去することが重要な課題だった。

 東レは、RO膜の製造プロセスの革新により、水を選択的に透過させ、尿素やホウ素をはじめ、アルコールなどの除去性を高める、新たな膜構造の制御技術を開発し、従来は除去が難しかった尿素の除去性を従来比2倍に向上し、低い圧力での優れた透水性と両立させた、RO膜エレメント「TBW-XHRシリーズ」を創出した。今後、下廃水再生水からの超純水製造において、尿素を従来比半減する等、最先端の半導体製造工場場で求められる高水質な超純水の安定供給に貢献する。
 
ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1731557743.pdf





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