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2024年11月18日 |
東大など実験、「土壌圧密」樹木健全性阻害 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:東京大学 |
東京大学大学院 農学生命科学研究科の日浦勉教授と北海道大学北方生物圏フィールドの中村誠宏教授らは15日、14年間に及ぶ大規模野外実験によって、「土壌圧密」が樹木種数や樹木バイオマスだけでなく土壌の健全性も低下させ、地上部の樹木種数と土壌の分解機能に正の相互作用が働いていることや、土壌圧密により特に鳥によって種子散布される樹木の定着が阻害されていることなどを明らかにした。 日浦教授らは、森林遷移の初期過程で地上部の植物と地下部の分解者の相互作用に及ぼす土壌条件の効果を明らかにするため、大規模長期野外実験を行なった。 土壌圧密は樹木種数、樹木バイオマスや土壌の健全性も低下させただけでなく、地上部の樹木種数と土壌の分解機能に正の相互作用が働いていること、土壌圧密により特に鳥によって種子散布される樹木の定着が阻害されていることが明らかになった。 同研究の成果は、放棄された土地の自然再生や都市の緑地造成を図る上でも、樹木の多様性と土壌の健全性が相互に依存していることを示す、重要な示唆を与えた。 <用語の解説> ◆土壌圧密 :土壌が物理的に押し固められること。重機や人間が踏みつけることで起こるだけでなく、大型獣が同じ場所を繰り返し歩くことなどでも起こる。 ニュースリリース参照 https://www.hokudai.ac.jp/news/pdf/241115_pr3.pdf |