2024年11月27日 |
トクヤマ、脱炭素へバイオ炭利用歩道材開発 |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:トクヤマ |
トクヤマは27日、建設中堅のフジタ(本社:東京都渋谷区、奥村洋治社長)と共同で、セメントなど材料由来の温室効果ガス排出量を実質ゼロとした環境配慮型の歩道用舗装材「バイオ炭インターロッキングブロック」を開発したと発表した。 歩道用舗装材に必要な曲げ強度3.0N/mm2 を確保しつつ、CO2 の固定および産業副産物の有効利用を目的に、木質バイオマスガス化発電の副産物である炭を歩道材に再生利用する。炭素を貯留することでカーボンニュートラル実現につながる。 建設業界では、コンクリートの利用で発生するCO2排出量削減のための技術開発が活発だ。コンクリート製品でも、CO2排出量削減に向けて、高炉スラグ微粉末や石炭灰のフライアッシュなど、産業副産物をセメントの一部に置換した混合セメントの利用が行われているが、混合セメント単体でコンクリート製品に用いられる材料由来の温室効果ガスを排出ゼロとするカーボンニュートラル化は困難だった。 トクヤマとフジタは、コンクリート製品のカーボンニュートラル化を目指し、炭素が大量に含まれた炭素材料であるバイオ炭を選定し、開発発に取り組んできた。 木質バイオマスガス化発電の副産物である炭は多くの炭素を含有する材料であり、コンクリート製品に混合することで炭素貯留を行うことが可能なものの、多くは粒子が細かく、そのままの形状ではコンクリートの材料としては適さない。そのため、両社は木質バイオマスガス化発電の副産物である炭を大きな粒状に加工し、炭素成形体とした。通常のコンクリート材と同様の取り扱いが可能となり、コンクリート製品と混合することで炭素を貯留し、カーボンニュートラルを実現した。 また、バイオ炭インターロッキングブロックは、一般のブロックと比較して保水性が高く、高性能な保舗装として路面の温度を下げるなど、ヒートアイランド現象の緩和が期待できる。 ニュースリリース https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1732689106.pdf |