1999年11月16日 |
旭化成工業、停止中の水島のAN設備、今週中に稼動再開へ |
アジア市況への影響に注目集まる |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:旭化成 |
旭化成工業は、先月17日に発生した火災により水島製造所のAN(アクリロニトリル)年産20万トン設備を稼動停止、50%のセールスアロケーション(割当販売)を実施しているが、今週中にも稼動を再開させる方針で、現在立ち上げ作業を進めている。 同社の関係筋によると、先月の火災は同設備のリアクター上部から出火、数分で鎮火し、けが人も出ていなかったため、関係当局による原因調査を完了を待って再稼動の準備を進めていた。 現在AN需給は、アジア各国での需要立ち直りによってタイト化が進んでいたが、同社の事故などもあって極東市況も急騰、今月に入って200ドル近く上昇したCFR・トン850ドル水準が実勢となっている。 商社筋では、同社の稼動再開によって、現在の市況水準からの急速な上昇は収まるものとされているが、ファイバー、ABS樹脂などユーザーからの強い引き合いが続いていることから、市況軟化も考えにくいとして、しばらくは市場動向を見極めたいとしている。 |