住友化学工業

CHEMNET TOKYO

2024年12月18日
出光興産、豪バナジウム事業会社へ過半出資
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:出光興産

 出光興産は18日、豪州の100%子会社を通じて、豪州でバナジウム鉱山の開発・バナジウム電解液の製造等を推進する Vecco(ヴェッコ)社(Vecco Group Pty Ltd、本社:ブリスベン)の持株比率を51%へ引き上げる契約を同日締結したと発表した。出光は、鉱山開発から電解液製造まで一貫したバナジウムのサプライチェーン構築を主導し、豪州を起点とした重要鉱物(クリティカルミネラル)事業へ本格進出する。

 出光は、再生可能エネルギー導入拡大に必要な鉱物を含むクリティカルミネラル事業への参入と知見獲得を目指し、2022 年から Vecco 社に出資してきた。今回、同事業の長期的な成長と収益拡大を見込み、同社への過半出資を決めた。これにより、出光の同社に対する出資総額は7,500万豪ドルとなる。

 Vecco 社は、豪州クイーンズランド州でバナジウム鉱山と VFB 用電解液プラントに関するプロジェクト(Debella Project )を進めている。バナジウムを含む鉱石の採掘・五酸化バナジウムの精製・VFB用のバナジウム電解液の製造を行う地産地消型のサプライチェーン構築を目指している。その一環として、豪州初となる商業規模のバナジウム電解液製造施設(生産能力:約35MWh/年)の稼働を2023年6月に開始した。
 
 今後は、自社鉱山からの五酸化バナジウム精製に向け、2025 年前半から豪州内バナジウム鉱山開発に対する FS( Feasibility Study )を行い、26 年からの採掘施設の建設、27 年からの操業開始を目指す。将来的には、五酸化バナジウムの米国等への輸出など海外展開も構想している。
 
ニュースリリース
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1734499126.pdf





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