ケムネット東京　伊藤忠、英国グリーン水素供給事業会社へ出資　

2025年01月10日

伊藤忠、英国グリーン水素供給事業会社へ出資

【カテゴリー】：経営
【関連企業・団体】：伊藤忠商事

　伊藤忠商事は10日、英国でグリーン水素事業を展開するProtium Green Solutions社（プロティウム＝本社：ロンドン）に資本参画すると発表したと発表した。

　水素は燃焼時にCO2を排出しないため、カーボンニュートラルの実現に不可欠なエネルギーとして注目されている。産業分野では化石燃料から転換することで、脱炭素化が加速できると期待されている。
また、輸送分野でもエネルギーの充填時間や走行距離等の観点から、バッテリー式電気自動車（BEV）では対応が難しい大型商用車について、水素で発電して走る燃料電池車（FCV）を活用することで、脱炭素化が可能となる。

　プロティウム社が本社を置く英国は、環境対策面で世界に先行しており、グリーン水素についても、英国内プロジェクトを対象とする大規模な支援制度の実施を掲げている。プロティウム社は、顧客の立地やエネルギー需要の特性を踏まえた水素利活用のコンサルテーションと、それに基づく地産地消型のグリーン水素事業の開発を強みとしており、2023年3月より、産業分野、輸送分野の英国企業にグリーン水素を供給してきた。

　プロティウム社の水素ソリューションは、小・中規模の需要を中心に、再生可能エネルギーの開発・調達から、分散型のグリーン水素製造・供給・利活用機器の調達、運用まで一括して担うことができる特徴を有している。顧客は燃料転換に伴う初期投資を最小限に抑えながら、必要な場所で必要な量のグリーン水素を活用するサービスを受けることが可能となる。将来的には伊藤忠のネットワークも活用し、英国外でもグリーン水素事業を展開することを目指している。