1999年11月15日 |
サウジのナフサのプレミアム、来年上期は大幅アップ |
アラムコが強腰、A—180はトン13ドルに |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:三菱化学 |
大手商社筋によると、サウジ・アラムコによる日本や韓国などアジア諸国向け石油化学用ナフサの来年上期(1月~6月)分のプレミアム価格が先週末に決定した。 それによると、最も人気が高い軽質NGL(商品名・A-180)のプレミアムはトン当たり13ドルとなった。現在(今年下期分)は同5.5ドルという比較的低い水準にあるが、来年上期はそれが一気に2.4倍に膨らむことになった。これは、産油国の原油減産措置の継続によって、原油とナフサの国際需給バランスが今後もタイト状態のままで推移するとの判断がアラムコ内部に定着してきたことによるもの。三菱化学などわが国のエチレンセンターや大手商社は、あるていどの底上げは回避できないとしてもせめて今年上期分を数ドル上回るレベルにとどめたいとしてアラムコの説得に努めてきたが、アラムコの強腰を突き崩せなかった。 A-180以外の品種のプレミアムは、ジュベール積みのフルレンジナフサが同7.5ドル、ラビー積みは同8ドルとなった。現在は前者が同3ドル、後者が同3.75ドルである。これらもA-180同様に大幅な値上げとなる。 今回の契約には、従来からの三菱化学、現代石油化学,三星物産などの日韓両国のユーザーや商社のほか、台湾のFPCやマレーシアのタイタン・ペトロケミカルといったニューカマーも参加した。 |