1999年11月09日
フラットヤーンも安値輸入が続く
フレコンの9月の通関価格は242円に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 フラットヤーンの国内需要の6割近くを占めるに至っている輸入品の通関価格が依然として前年を大幅に下回る水準で推移している。大蔵省の9月の輸入通関統計によると、PP(ポリプロピレン)製ならびにHDPE(高密度ポリエチレン)製フラットヤーンの同月の総輸入数量は7,287トンで前年同月を13.7%上回ったが、そうした数量の拡大以上に注目されるのは、輸入CIF価格の平均が依然として低水準から脱していない点だ。
 例えば、最も数量が多く価格も高いフレコンの平均CIF価格は1キログラム当たり241円60銭で、前月の平均を約5%下回っている。前年同月に比べると17.5%安となっている。クロスシートは151円70銭で、前月に対しては1%弱高いものの前年に比較すると同じく17.5%の値上がりとなっている。土嚢は116円40銭でやはり前月を1%上回っているものの、前年同月に比べると21.8%安い。その他の品種は177円70銭で前月3%弱上回っているが、前年同月比は91.7%という低レベルだ。
 こうした価格体系が改まらない限り国産メーカーは苦境から脱却できないといえる。