2002年03月04日
ソーダ業界もアライアンス進む、日産化など3社工業会退会
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:日産化学、三菱ガス化学、日本ソーダ工業会

 経営環境が厳しさを増すなか、か性ソーダ業界にもアライアンスの動きが進行しつつある。今月末には保土谷化学工業、日本カーバイド工業、日産化学工業の3社が揃って業界団体である日本ソーダ工業会から退会する。

 保土谷化学は1997年7月に郡山工場を停止、日本カーバイドは2000年12月に魚津工場、日産化学は1987年に共同出資していた千葉塩素化学の解散以来、それぞれ電解設備の操業を止め、自家消費用のソーダ、塩素を委託生産に切り換えていた。しかし最終的にこれらの誘導品事業からも撤退するため、委託生産を止めるというのが退会の理由だ。

 同工業会のメンバーは、最盛期の1973年当時にはメーカー40社が加盟し、工場も全国に54工場あった。しかしそのごは市場競争の激化や、誘導品事業からの撤退、原料や製法の転換など経営環境の激しい変化から、電解事業そのものから手を引くところが相次いだ。
 
 現在会員数は32社36工場。今月末3社が抜けると29社と、30社を割り込む。昨年も三菱ガス化学と関西クロルアルカリの2社が退会しており、2年間に5社減ることになる。
 
 これに伴い、生産能力も1980年の年産449万トンをピークに削減傾向にある。アライアンスへの取り組みとともに、需給バランスを維持し、採算性を回復していこうとする各社の意欲の現れととれそうだ。