1999年11月01日
チバ・スペシャルティ・ケミカルズ、カラー事業部がネット上でビジネスを開始
日本でも年内の導入に向けテスト中
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ

 スイスのチバ・スペシャルティ・ケミカルズのカラー事業部は、7月末からインターネットを通じてインターネットを通じての染料と顔料の受注を開始している。以前からインターネット上で提供してきた製品情報をカラーマッチング・サービスと連動させ、ユーザーのニーズに一貫して対応できるようになった。同社は、日本でも代理店との間で導入に向け検討中を進めている。
 本やCDをはじめとした商品のインターネット上での販売は、ここ数年で急速に拡大しつつある。情報技術関連の企業は、企業間電子商取引の普及を進めているが、今後は他の業界の参入も増加することが予想されている。専門家は電子商取引(E-コマース)がビッグビジネスになると予想しており、企業およびビジネスのあり方が変わろうとしている。 チバ・スペシャルティ・ケミカルズは、今回カラー事業部にE-コマースを導入した理由として、プロセスの合理化が自社にとってもユーザーにとっても一番の関心事となっていることを挙げている。この新たな取り組みは、年初からイギリスと香港で一部のユーザーとパイロットケースでテストを行うことから始まり、高い評価を獲得した。テストに参加した工業染色会社である英タウン・エンド社のピーター・ワトソン氏は、「試験段階であったが、問題なく機能した。システムはシンプルで使いやすく、誰もが数分で確実に発注することができる」と語った。このE-コマース機能は年中無休で、ユーザーは固有のパスワードを入力してアクセス、あらゆる染料・顔料を選び、必要数量を入力すれば注文を送信することができる。また受注の確認はインターネットを通じて届き、商品配達まで手配状況を追跡できる。日本でも現在、代理店との間でテストが行われており、年内には本格スタートする見通し。
 ユーザー側に必要なのは、インターネットの接続するブラウザだけであり、同社は現在グローバルに構築しているサプライ・チェーン・システムを利用するため、新しい注文機能を導入することで、各国、各地域の営業組織に実際の作業を任せることができる。このため従来電話やファックスで受けていた注文を手作業で入力する労力が削減できる。
 なおカラー事業部は、今後ネット上で製品安全データシートや製造バッチごとの分析表を提供することも計画している。

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