1999年10月29日 |
AN極東市況が急騰、2週間で200ドル上昇し850ドルに |
強含みの展開続く、状況によっては1,000ドル越えも |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:旭化成 |
AN(アクリロニトリル)の極東市況が急騰、今月に入って2週間で200ドル上昇したCFR・トン850ドル前後に急上昇している。 大手ANメーカー筋によると、先日発生した火災事故で停止した旭化成・水島製造所の年産20万トンプラントが、現在も復旧の目処が立っていないことなどから、ABS樹脂、アクリルファイバーメーカーが玉手当てを急いでおり、スポット玉が一掃、相場が立たない状況になっているという。 元々AN需給は、アジア各国での需要立ち直りによってタイト化が進んでいたことから、市況も春先の300ドル台後半から8月500ドル、9月末には600ドル越えと上昇が続いていた。 今月はじめにも650ドル前後と上昇基調が続いていたが、事故発生後に急騰、この2週間で200ドル近く上昇したことになる。 メーカー筋では、しばらくは強含みでの展開が続いていくものと見ており、状況によっては1,000ドルに達する可能性もあるとしている。 一方、日本の大口向け国内価格は、輸入通関をベースとして値決めが行われていることもあり、アジア市況の急騰により、国内価格も急上昇していくものと見られている。 |