1999年10月29日
三菱レイヨン、MMAモノマー二次値上げ決着~アジア市況は1,400ドルも
第三次値上げも原料価格動向見極め、年内にも結論
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:三菱レイヨン

 三菱レイヨンは、MMA(メチルメタクリレート)モノマーの国内第二次値上げが浸透したことを明らかにした。
 同社は原料高騰を背景に採算是正を目的として、キロ当たり20円の値上げ交渉を進めてきたが、ここへきて主要需要家が受け入れを表明したもので、背景としてはMMAモノマーバランスの極端なタイト状況によるものとされている。
 MMAモノマーは、春先からタイ・シンガポールなど新設プラントを中心にプラントトラブルが相次いだが、台湾メーカーでもアセトンネックから減産を実施するなど供給が大幅に減少している。一方の需要は、アジア各国の経済状態の立ち直りから、引き合いが顕著に回復してきている。さらに、現在はMMAプラントの定修が相次いでおり、需給バランスはショート状況となっている。
 こうしたことから、アジア市況も急上昇、現在はCFR・トン1,000ドルを越えているが、さらに強含みの展開となっており1,200ドル台に乗せる状況となっている。メーカーでは、玉不足からセールスアロケーション(割当販売)も実施するなどしており、今後の状況によっては1,400ドル前後に上昇する可能性も出始めている。
 同社では第三次値上げについても、原料価格動向などを見極めた上で、早ければ年内にも結論を出すとしている。