1999年10月22日 |
電気化学、11月納入分から溶融シリカフイラーを値上げ |
破砕タイプはキロ50円/球状タイプはキロ100円 |
【カテゴリー】:ファインケミカル 【関連企業・団体】:電気化学工業 |
電気化学工業は21日、溶融シリカフイラー(商品名:デンカ溶融シリカフイラー)について、11月納入分から値上げを実施することを決め、ユーザーであるEMCメーカーとの交渉を開始した。値上げ幅は、溶融シリカ破砕フイラーがキログラム当たり50円、同球状フイラーが100円。 値上げ実施の理由は、〓半導体生産の回復にともない、同社の半導体パッケージ(EMC封止)向け溶融シリカフイラーの出荷は極めて好調に推移しているが、特に球状フイラーは既存品種の好調に加え、新品種の需要急増からユーザーの要求に応じきれない状況にとなっている。〓近年の半導体パッケージの小型・薄型化と耐熱性向上の進展にともない、EMCの高流動化が必須となっており、要求されるフイラー品種が急激に変化している。球状新品種は、既存品種に比べフイラーの高球形化を進め、また微粉を多用していることからフイラーメーカーにとって極めて生産効率が悪く、大幅な生産能力の低下と採算悪化を引き起こしている。一方、破砕フイラーは、球状品への転換から需要が減少しつつあり、採算が悪化している。〓半導体の成長を支える重要な素材であるEMC向けシリカフイラーで世界シェアの50%以上を有するトップメーカーの責務として、大牟田工場およびDAPL(デンカアドバンテック)において、球状新品種フイラーの生産設備増設を計画している。しかし、現行フイラーの価格水準ではさらなる投資が実施しにくい状況にあること、の3点。 同社では、ユーザーに対し適正な価格体系への是正を求めていくことで、今後とも需要が拡大するEMCおよび半導体業界への安定供給に努める方針。 |