1999年10月21日
汎用4樹脂の9月の出荷、ポリオレフィンが全て前年超え
HDPEも国内向けが6ヶ月振りに再びプラスに
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:石油化学工業協会

 汎用4樹脂(ポリオレフィンとポリスチレン)の9月の出荷実績は、PS(ポリスチレン)が国内向けも輸出も前年同月を下回ったものの、ポリオレフィン3樹脂は全て前年超えとなった。ポリオレフィン3樹脂の伸び率はLDPE(低密度ポリエチレン)が10%、HDPEが6%、PP(ポリプロピレン)が5%といずれも高い。輸出が引き続き好調であったのに加えて国内向けも揃って順調な伸びを遂げたことによる。
 国内向けはLDPEが8ヶ月連続、PPが4ヶ月連続の前年同月超えとなった。伸び率は前者が8%、後者が1%である。また、HDPEは今年3月いらい6ヶ月振りにプラス(5%増)に転じた。もっとも同樹脂の今年3月の伸び率はわずか0・6%であり、それも18ヶ月振りの前年超えであった。つまり2年にわたって不振が続いてきたわけで、それだけに9月の5%増は関係各方面の注目を集めている。台湾から前年を大きく上回るレジン輸入があったとされるだけになおさらだ。
 各樹脂の国内向け出荷実績を見ると、PSを除いて、全て最多出荷品種が順調な伸びを遂げている点が目を引く。LDPEの一般フィルム用は12%、HDPEの同じくフィルム用は3%、PPの工業部品用は4%それぞれ前年同月を上回っている。PSの包装用は8%減に終わっている。各樹脂の主要品種の中で伸び率が特に高いものとしては、LDPEのラミネート用と中空成形用の12%、HDPEのパイプ用の23%、PPの繊維用の14%、PSの電気・工業用の5%などが挙げられる。

http://www.c-nt.co.jp/data/jpca/199909.html">1999年9月4樹脂生産・出荷・在庫実績表(石油化学工業協会)