1999年10月20日
電気化学、需要好調でシンガポールのPSを段階的に増強
来年初に7万2,000トン体制へ拡大
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:電気化学工業

 電気化学工業は、シンガポールのPS(ポリスチレン)設備について、段階的に増強を進めている。透明タイプのMWグレードを生産している既存設備を手直しすることにより、来年初めには現在の年産6万トンから7万2,000トンに拡大する。
 電気化学のシンガポールのPS設備は、100%子会社のDSPL(デンカ・シンガポール)が運営している。97年6月に単一グレードとしては世界最大規模の6万トン設備を稼働させた。生産するMWグレードは透明タイプのGPPSで、カセットケース、家電分野向けが主力用途。当初は、中国を主体とした販売体制であったが、その後欧米にも販路を拡大、東南アジアの経済回復もあって、稼働は高水準で推移している。
 こうしたことから、デボトルにより段階的に増強を進めているもので、来年初には7万2,000トン体制となる。また同社は、近い将来隣接地で増設する意向を持っており、MW倍増のほか、スチレン系特殊樹脂などを候補に検討している。