1999年10月20日
「エボリュー」の市場開拓、内外ともに順調
今年の総販売量、6万5,000トン超えの公算
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学はメタロセン触媒による気相法直鎖状低密度ポリエチレン(商品名・エボリュー)の市場の拡大に精力的に取り組んでいるが、新用途の開拓が順調に進んでおり、このため今年の総販売数量は6万5、000~6万6,000トンとなる公算が濃厚となってきた。
 同社は年初において、「エボリュー」の今年の販売数量を国内4万トン、輸出3万トンの合計7万トンとする目標を立てていた。同社によると、このうちの国内については狙い通りの実績を上げられる見通しが得られており、一方の輸出もいまのところ目標を8割以上消化できる見込みがつきつつあるという。
 国内市場では、既存のチーグラー・ナッタ触媒による溶液法の直鎖状低密度ポリエチレン(商品名・ウルトゼックス)がこれまでカバーしてきた需要分野での切り替えに加えて、「エボリュー」特有の長所を生かしてシーラント分野を始めとした新しい用途の掘り起こしも着実に進んでいる。同社では、今後も引き続き機能分野に重点を置いた市場開拓に徹していく構え。来年の販売目標は未定だが、国内6万トン、輸出4万トンの合計10万トンを目指していくことになりそう。