1999年10月19日
フラットヤーンの輸入、一段と拡大
中国品の台頭で1~8月計の輸入比率は58%に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 フラットヤーン業界筋の調べによると,PP(ポリプロピレン)製およびHDPE(高密度ポリエチレン)製のフラットヤーンの8月における総輸入数量は6,531トンとなった。内訳は、フレキシブルコンテナーが2,771トン、クロスシートが1,794トン、土嚢が831トン、その他が1,135トン。総輸入数量は前年同月の実績を31%上回っている。             一方、国産品の8月の出荷数量(日本フラットヤーン工業組合のメンバー・プラス・アウトサイダーの推定出荷量)は、PP製が1,844トン、HDPE製が2,332トンの合計4,176トンとなっている。したがって、8月の総出荷量に占める輸入比率は61%ということになる。昨年8月の場合は、輸入数量が4,998トン、国産数量が4,259トンで、輸入比率は54%であった。フラットヤーンは、国産メーカーのコスト競争力の低下によって年々輸入比率が拡大してきたことで知られるが、ここにきて一段とそれが鮮明になってきたといえる。
 今年1~8月の累計は、輸入品が51,693トン、国産品が36,951トンなので、輸入比率は58%ということになる。前年同期の場合は、輸入品が45,256トン、国産品が38,651トンで、輸入比率は54%であった。こうした輸入急拡大の最大の要因は、中国のフラットヤーンメーカーの積極的な輸出政策の展開にある。今後も大型市場の日本向けに同国が一段と輸出に拍車をかけてくるのは間違いないというのが同製品業界の見方である。