1999年10月12日
昭和電工、フッ素発生装置「エフ・ジェネ」を開発・販売開始
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:昭和電工

 昭和電工は12日、ほぼ100%のフッ素をユースポイントで発生・供給する「フッ素発生装置(商品名:エフ・ジェネ)」を開発、販売を開始した、と発表した。
 フッ素は反応性が高く取扱いが難しいため、流通に際しては窒素などの不活性ガスで20%以下に希釈し、7.5MPaまたは15MPaの高圧で容器(ガスボンベ)に充填され販売されている。
 同社が開発した「エフ・ジェネ」は、品質調整済み固体のフッ素発生剤の入った容器、ヒーターおよびコントロールシステムを組み込んだ装置で、ユースポイントにおいて容器を350℃程度に加熱すると、発生剤に吸蔵されたフッ素が分離発生する。特徴として、〓ほぼ100%濃度のフッ素を発生・供給することが可能。〓発生時のフッ素の圧力は0.3MPa以下と比較的低圧であるため取扱いが容易。〓加熱を中止すると、発生したフッ素ガスは再び固体に吸蔵・固定されるので、安全性が高い。〓輸送時や脱着時などは常温のため、フッ素は固体に吸蔵された状態であり、安定で安全性が高い。〓使用済みの発生剤は、同社が再生処理(フッ素添加など)を行うことにより再使用が可能。
 標準的な装置の価格は1台あたり約500万円、フッ素発生剤の交換費用は1回あたり約50万円程度となる見込。